天外天味噌の原料となる大豆、米、麦はすべて有機で栽培。そして岩塩から精製した天外天塩を使用しています。

天外天味噌の原料となる大豆、米、麦は有機栽培されたの穀物です。
内モンゴル自治区ウランホトは冬になるとマイナス10〜30℃になる厳寒の地で害虫が越冬できないため、ほとんど農薬を使う必要がありません。低コストで実現された有機栽培の大豆・米・麦は品質、味ともに味噌に最適なものが使用されています。

特に大豆はひとつひとつ現地の女工さんが手で選別しています。
穀物の形が悪いということは、栄養不良などによる生育不足ということです。栄養不足の原料から美味しい味噌はできません。できる限り形の悪いもの小さなものを取り除き、美味しくなる大豆だけを残すのです。
大型機械でも取り除けない微細なくずまで取り除くことができる、人の目で選ばれたよい大豆のみを使用して作られています。

そして、天外天の味噌は天外天塩を使用しております。天外天塩は、太古の海が陸地に取り残されたことで生まれた岩塩が原料となっています。海洋汚染とは無縁のまろやかな塩です。

万佳食品有限公司 農場

内モンゴル アルシャン 塩湖

 それぞれの詳細は以下のページをご覧ください。

太古の海からの恵み おいしい塩 天外天塩ストーリー

有有機・無農薬の原材料栽培から始まった天外天味噌・醤油ストーリー

 味噌は発酵食品です。

  • 味噌の原材料は「大豆」「米」「麦」「塩」

写真 醤油と味噌の材料

 このシンプルな材料で複雑で多彩な味や香りがするのは、麹などの菌による「発酵・熟成」があるからです。

そもそも「発酵・熟成」とは、何なのでしょうか?

 発酵・熟成を説明するために、まず一般的な味噌の材料と作り方から見ていきましょう。

 味噌の種類は大きく分けて4つ。

1.米味噌…大豆に米麹を加えて作る

図説 米味噌の材料 大豆 米麹 塩

一番多く食べられている噌は米みそです。日本で生産される八割が米味噌
ちなみに麹菌はカビの一種で、蒸して柔らかくなった「米・麦・大豆」に種麹を混ぜて繁殖させたものが「麹」です。材料によって、米麹・麦麹・豆麹と呼び分けます。

  • 味:甘口辛口両方あり
  • 色:白・淡色(黄)・赤

2.麦味噌…大豆に麦麹を加えて作る

図説 麦味噌の材料 麦麹 大豆 塩

 

九州・中国と四国の一部に多い

  • 味:甘口辛口両方あり
  • 色:淡色(黄)・赤

3.豆味噌…大豆に豆麹を加えて作る

図説 豆味噌の材料 豆麹 塩

愛知・岐阜・三重に多い

  • 味:辛口
  • 色:赤(豆味噌はすべて赤味噌となります)

4.調合味噌

材料の段階で米・麦・大豆やそれぞれの麹を混ぜているものや、出来上がった味噌を調合したもの、味噌以外の調味料を加えているものなど、ひっくるめて「調合味噌」と読んでいます。

 

米味噌の製造工程と発酵・熟成について

※天外天の味噌は糀味噌も赤味噌も米味噌です。

米みその製造工程

 

  1. 蒸した米(or麦or大豆)に種麹をつけて麹菌を繁殖させて、麹を作ります。
    麹菌はカビの一種で、人肌程度に保たれた環境で胞子を張り巡らしていきます。3日ほどでびっしりと胞子を張り巡らせた状態のものを「麹」と呼びます。もとの穀物が米であれば米麹、麦であれば麦麹、大豆であれば豆麹になりますが、単に麹と呼ばれることも多いです。
  2. よく洗い蒸して潰した大豆に食塩(混ざりやすいように予め水に溶かしておきます)と米麹を加えて仕込みます。

    実は麹菌は塩と混ざることで死滅します。味噌作りには麹菌がずーっと働いているように思われがちですが、実際に仕込みの後の発酵を行っているのは、麹が残した「酵素」たちです。

    酵素は、
    「でんぱく質をアミノ酸に分解するプロテアーゼ」
    「でんぷんを糖に分解するアミラーゼ」
    「脂質を分解するリパーゼ」などです。

    ※ここまでが内モンゴルの万佳食品で行われ、日本に運ばれます。
    ※その後、日本の恵那の味噌蔵で発酵が始まります。

  3. 麹の残した酵素が「タンパク質」を「アミノ酸(旨味のもと)」に、「デンプン」を「ブドウ糖(甘みのもと)」に分解していきます。

  4. そこに空気中に存在している乳酸菌や酵母菌が入り込み、分解した物質であるアミノ酸やブドウ糖にくっついて繁殖を始め、酸味や香りを作り出していきます。微生物によってアミノ酸やブドウ糖、乳酸、酢酸、アルコールが作られていく過程が発酵です。

  5. 分解する物質の減少や温度やphの変化により菌が減少していって発酵の段階が終了した後、ゆっくりとした化学変化=「熟成」期間に入ります。「アミノ酸と糖が反応」したり「アミノ酸と乳酸が反応」したりして、より複雑で深い味わいになったり、味噌らしい色に変わっていくのです。

※1天外天糀味噌と天外天赤味噌の原材料や配分は同じです。
違いは、仕込み後の発酵・熟成の仕方です。赤味噌は発酵・熟成時間を長くすることで「メイラード反応」を促進させます。
味噌においてのメイラード反応とは、原料の大豆などのアミノ酸と、米の「糖」が反応して褐色に変化していくことで、この反応が十分進んでいる味噌ほど赤く褐色し、赤味噌独特の複雑な旨味やコクが増していきます。その一方で糖が減っていくので赤味噌は辛口となります。

※2「内蒙古万佳集団有限公司」は木曽路物産会長の鹿野が、日本と中国合同の企業団を結成して立ち上げた万佳食品が成長した企業グループで、2000年に日本の農水省の有機食品JAS認定・日本JONA年度審査を通過、世界で最も厳しいといわれるユダヤの有機認証、アメリカNOP有機食品認証、ECのECOCERTを取得しています。内蒙古万佳集団有限公司についての詳細は次のリンク先を御覧ください。

有機・無農薬の天外天味噌・醤油ストーリー

天外天味噌は2年以上じっくり寝かせた天然醸造

発酵・熟成は麹菌だけでなく乳酸菌と酵母の力が必要です

 現在、大手工場で作られる味噌や醤油の多くは3ヶ月〜4ヶ月で商品として出荷・販売されます。
 発酵・熟成は温度や湿度などの環境に大きく依存しており、意図的に熱を加えればとても早く進みます。「発酵・熟成」を短くできるのは、簡単に言ってしまえば「設備の違い」なのです。

大手工場で作られる商品の発酵・熟成の時間が短くできる理由は4つ

  1. 計画的に温度管理して定期的に混ぜることができる設備がある
  2. 温度を上げても雑菌を繁殖させない徹底した衛生管理ができる
  3. 早く発酵が進む麹菌などの開発している
  4. 最適なタイミングで最適な量の乳酸菌や酵母などを投入する

これらは、日本人の生活に必須の調味料である味噌を「低コストで大量に、季節に関わらず安定した供給」を行うために磨かれていった大切な技術です。個性的であるよりも誰もが手軽に食べやすい商品であることを求められた結果、癖の少ない均一的な味になっていきました。だしや他の調味料を加えて味を調整しているということもあります。

天然醸造・長期熟成だから深い旨味と味わいがある

加熱することで短い期間で作ることを速醸(温醸)といい、温度管理によって「発酵・熟成」を促進せず、アミラーゼ(デンプンを分解する酵素)などの食品添加物を添加しない作り方を天然醸造と呼びます。

木曽路物産の味噌は天然醸造です。自然に任せて「発酵・熟成」をさせていくため大量生産には向きませんが、発酵や熟成の進み具合をうかがい、それを調整しながら店の味を守り美味しい商品を作り続けることが、味噌職人にとっての腕の見せ所なわけです。

天外天味噌は天然醸造で、なおかつ乳酸菌や酵母も投入しておりません。美味しい味噌を作るために発酵・熟成の過程はとても大切で、蔵や住み着いている「蔵付きの菌」と熟練の職人の技術、2年以上に及ぶ「ねかせ」という長期熟成によって深い味わいと旨味のある味噌を作り出しているのです。

恵那市 味噌蔵

天外天の味噌

天外天糀味噌 (2年以上長期熟成の糀味噌)

天外天糀味噌

モンゴルの豊かな自然の中で日本の味噌職人が素材と製法にこだわって仕上げた味噌。農業の理想郷にて、無農薬で育てた大豆と米、蒙古の岩塩を使用。頑固な職人が造りたくて造れなかった風味を空気の澄み渡った木曽谷にて2年寝かせて完熟させました。自然の恵みの豊かな「いのち」の味です。

ほのかな甘味と柔らかな大豆の風味の糀味噌です。アゲ、豆腐、わかめ、ネギ・さやえんどうなどの淡白な素材の味噌汁はあっさりしたやさしい味わいで、粒大豆ごといただくのがおすすめです。

※こうじには『麹』と『糀』二種類の漢字があります。『麹』は中国から来た漢字で『糀』は日本で作られた漢字。菌としての役割を説明するときは『麹』の文字が使われ、味噌などの製品となったものには『糀』の文字が使われます。木曽路物産でも味噌の名前は『天外天糀味噌』です。

名称:米味噌
原材料名:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩/酒精

内容量 1kg
包材 ナイロンポリ袋
賞味期限 製造日より6ヶ月

 

天外天赤味噌(3年以上長期熟成した米みそ)

丸大豆、岩塩、米麹…おいしさのために、とことん素材にこだわったこうじ味噌を、木曽山中の杉樽の中で3年以上も寝かせて完熟させたました。昔ながらの手作りの風味は、食通の方をうならせるこだわりの逸品です。こくのある旨味と深い香りが特長です。
煮立たせても風味を失うことがないので、根菜や貝類、魚や豚肉などを具材とした味噌汁、土手煮や味噌おでんなどにご利用ください。
名称:米味噌
原材料名:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、食塩/酒精

内容量 1kg
包材 ナイロンポリ袋
賞味期限 製造日より6ヶ月

 

天外天白味噌(2年以上長期熟成の西京味噌風、味噌調味料)

天外天白味噌

天外天白糀味噌と原材料や配分は同じですが、白味噌には仕込み後の発酵がありません。仕込み後に低温でゆっくりと飴色になるまで長期熟成(2年以上)させていきます。調味料として使いやすいように味噌すりを行い、水あめ・食塩を加えて味を整えております。

米麹と大豆の絶妙のハーモニーががかもしだす上品な風味と水あめの上品な甘さで、調味料として様々な用途にご利用いただけます。魚の切り身のみそ漬けに、京風のお雑煮、塩麹と同じように具材を漬け込むなど様々な用途にご利用いただけます。

名称:米味噌
原材料名:米、大豆(遺伝子組み換えでない)、水あめ、食塩/酒精

内容量 1kg
包材 ナイロンポリ袋
賞味期限 製造日より6ヶ月
天外天白味噌の製造工程

天外天白味噌の製造工程

味噌・醤油の「発酵」もっと知りたい

発行に係る微生物の大きさ比較
発酵とは、微生物が有機物を分解し、別の物質に変化させることです。
発酵食品とは、微生物の作用により、食材の味や栄養価が高められている食品のことです。「食品の発酵を促す微生物の種類」「酵素ってなんだろう?」「腐る・発酵するの違いは?」「発酵と熟成の違いは?」などもっと知りたい方はこちら